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東京手植ブラシ

とうきょうてうえぶらし

東京手植ブラシ 写真

その肌触りを作るために必要なのは、手作業でした。
近代化に伴って欧米から伝わったブラシは、洋服ブラシ、靴ブラシ、ボディブラシなど、幅広い製品展開を遂げてきた。その多くが機械で作られるようになった今も、手植えを貫いているのが東京手植ブラシである。使用される毛は馬や豚などの獣毛や植物繊維で、まずは良質な毛以外を処理する整毛を行う。次に行う植毛の工程に、職人の技量が最も発揮される。毛は胴体や尻尾など部位によって性質が異なるため、柔軟性や弾力性を見極めながら毛を使用する。そして、全体のバランスを見ながら、手の感覚を頼りに適量を掴んで穴に植えていくことで、毛が抜けづらい耐久性など、機械製との圧倒的な違いが生まれる。穴の密集度は何度も試作して導き出されたものだ。馬毛で作られた洋服ブラシは、カシミヤや着物といったデリケートな生地の光沢を保ち、ダメージを与えない。肌に触れるブラシには毛が細くてソフトな山羊の毛を用い、毛にやさしく包み込まれるような特別な感触をもたらす。職人たちは変わりゆくニーズに即したブラシを作ることを本懐とし、日々、究極の毛を求めて研究を重ねている。
東京刷子工業協同組合
東京都墨田区吾妻橋2-2-14
東京ブラシ会館