CRAFT CROSSINGS in TOKYO 第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会 11.3FRI-11.6MONCRAFT CROSSINGS in TOKYO 第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会 11.3FRI-11.6MON

江戸筆

えどふで

江戸筆 写真

世界最高の識字率を誇った都市を支えた書き心地。
17〜19世紀にかけて、学問や芸術が庶民に浸透するに伴い、江戸筆は発展を遂げた。その大半はオーダーメイドによって作られ、ミリ単位で毛の長さを整える技術を求めて、名だたる書家・画家が江戸筆を愛用している。筆の生産地である中国や韓国から注文がくることも珍しくない。毛には、墨や絵の具を最適に含むという理由から山羊、馬、狸などの獣毛が使用され、使い手の筆跡や筆圧、用途に応じて毛の使い分けがなされる。頑丈に作られているため毛が抜けることはほとんどなく、筆圧に応じて毛が均一にすり減っていくため、手になじみやすい。墨持ちが良い上、筆勢に独特の濃淡やかすれをもたらし、アーティストの個性を支えている。筆づくりには三十近い工程があるが、職人たちは金属の櫛で毛を梳く工程にこだわる。丹念に梳くことによって、曲がった毛や折れた毛が取り除かれ、良質な毛のみが残った筆が完成する。歯がすり減った櫛は職人の勲章であり、一本の筆を完成させるまでにかけられた時間と労力を物語っている。
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