CRAFT CROSSINGS in TOKYO 第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会 11.3FRI-11.6MONCRAFT CROSSINGS in TOKYO 第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会 11.3FRI-11.6MON

東京打刃物

とうきょううちはもの

この国では鋏でさえ、日本刀と同じように鍛え上げられる。
東京打刃物のルーツは日本刀にある。1871年に日本刀の所持を禁止する廃刀令が公布され、刀鍛冶の多くが業務用・家庭用の刃物づくりへの転業を余儀なくされたためである。東京打刃物は刀鍛冶が磨き上げてきた技術を受け継ぎ、鋼には日本刀同様、日本独自の和鋼である安来鋼の中でも最高品質のものを用いる。切れ味が長持ちし、刃欠けしにくい東京打刃物の性質は、不純物を極限まで排した安来鋼などの材料に負うところが大きい。地鉄と鋼に1000℃の熱を加え、金槌で一撃を加えて生み出される包丁や鋏は、美しいフォルムと輝きを持つ。ヨーロッパの刃物の多くが物を切る際に力を必要とするのに対し、東京打刃物の包丁はほとんど力を必要としない。たとえるなら、力を入れて分断するのではなく、軽く触れるだけで裂くという日本刀の特性に近い。鋏も繊維の一本一本を確実に裁つ精密さを備える。軽くて持ち疲れせず、その美しさと使い心地の良さが百年続くといわれる一生ものだ。
東京刃物工業協同組合
東京都板橋区成増2-26-18-101