CRAFT CROSSINGS in TOKYO 第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会 11.3FRI-11.6MONCRAFT CROSSINGS in TOKYO 第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会 11.3FRI-11.6MON

江戸木彫刻

えどもくちょうこく

江戸木彫刻 写真

彫っているのではない。木の中に存在している像を取り出しているんだ。
今にも天に向かって翔け上がりそうな龍、躍動感に満ちた獅子。日本の木彫刻は豊かな表現力と緻密な彫りを特徴とし、世界遺産である日光東照宮の陽明門など、歴史に残る芸術品を生み出してきた。仏像の彫り師が小刀とノミを使うのに対し、江戸木彫刻の職人が小刀を用いないのは、大工の技をルーツに持つためである。社殿や寺院などの柱・欄間などの建築用装飾に始まり、祭りで使われる山車や神輿の装飾へ発展する中で、江戸木彫刻の技術は磨かれてきた。職人は数百本あるノミを使い分け、奥にある枝、手前に飛び出す鳥、人物同士の視線の交わりを立体的に表現していく。江戸木彫刻においてヤスリをかけるのは素人仕事と考え、ノミの切り口によって木の輝きを引き出す。職人は技巧の細かさよりも気品のある仕上がりを大切にし、龍であれば鼻筋を通し、人物であれば眼差しや口元に注意を払う。堅牢な木材を使った木彫刻は百年、二百年先まで残り、見る者が自然と祈りを捧げたくなる荘厳さを宿らせる。
日本木彫連盟江戸木彫刻
東京都足立区足立1-34-17
佐藤方