CRAFT CROSSINGS in TOKYO 第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会 11.3FRI-11.6MONCRAFT CROSSINGS in TOKYO 第34回 伝統的工芸品月間国民会議全国大会 東京大会 11.3FRI-11.6MON

江戸甲冑

えどかっちゅう

子どもへの愛が、堅牢な鎧に姿を変えた。
8〜12世紀、武将が騎馬に乗って戦うようになると、全身を弓矢から守るための防具として、大鎧と呼ばれる甲冑が登場した。江戸甲冑がモチーフとするのは、その大鎧である。甲冑は防具である一方、金工や漆工、染織皮革などの技術が結実した、日本独自の美を内包した装束でもある。二百年以上、大きな内戦が起きなかった17〜19世紀中盤になると、親が男子の健やかな成長を願う端午の節句において、強さのシンボルともいえる大鎧を飾るようになった。その後、兜や鎧、それらを装着した五月人形を飾る習慣が庶民に浸透した。きらびやかな装飾を施した京都の甲冑に対し、江戸甲冑は入念な時代考証のもとに大鎧を再現し、重厚な意匠と質実剛健を特徴とする。本物の甲冑同様、細部の部品まで手作業で作るため、完成までの工程は五千にも及ぶ。子が成長してからも親が子を想う気持ちを感じてほしいという職人の想いは、頑丈で色褪せない風格を持った甲冑に注がれ、絶えることのない親の愛の結晶として子どもに受け継がれていく。
東京都雛人形工業協同組合
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