東京の伝統工芸品東京の伝統工芸品 Traditional Crafts of Tokyo

REBIRTH PROJECT
× 東京額縁、江戸木版画

主役を引き立てる額縁と摺師

『REBIRTH PROJECT』と竹中康さん、高橋由貴子さんコラボ写真01

『REBIRTH PROJECT』と竹中康さん、高橋由貴子さんコラボ写真02

代表・伊勢谷友介のもと、様々なアーティスト・クリエーターが集結する『REBIRTH PROJECT』とコラボレーションするのは二組の職人。
東京額縁作家で伝統工芸士の竹中康さんと木版画摺師の高橋由貴子さんです。

額縁は明治初期から始まったもので比較的若い伝統工芸です。洋画と共に日本に入ってきた額縁は、欧米とは異なる日本の建築様式なども影響し、飾り方や飾る作品も時代と共に変化しています。

伝統手摺木版画というのは、いわば浮世絵のことです。葛飾北斎や歌川広重の名は日本人なら一度は聞いたことがあるでしょう。絵師の名前を知っていても、摺師や彫師をはじめ、江戸木版画を創り上げる多くの職人はあまり知られていません。

この2つの伝統工芸と、『REBIRTH PROJECT』がコラボレーションし、廃材を使った額縁と、江戸木版画の製作工程がわかるパラパラ漫画を作成しました。

『REBIRTH PROJECT』と竹中康さん、高橋由貴子さんコラボ写真03

額縁は、繊細なものから大胆なカーブを持つものなどさまざまです。
素材や表面の仕上げも職人によってそれぞれ異なります。
しかし、主役はあくまで中に飾る作品。
中に飾る作品を決めてから額縁のデザインを考える必要があります。
額縁自身は作品を彩る、いわば演出の役割を果たします。

『REBIRTH PROJECT』と竹中康さん、高橋由貴子さんコラボ写真04

江戸木版画の摺師は、ただ色版を使って色を摺るだけではありません。
浮世絵のぼかしには版がなく、板にぼかしを作って摺ります。
摺師の技術で色合いや質感も変えられます。
中には螺鈿細工のような摺りのテクニックもあるそうです。

摺師の高橋さんは、「私たち木版画摺師は絵の中に自分の意志を入れてはいけない。」と言います。
木版画摺師の役割は絵師の指示を忠実に再現することだとか。

主役を引き立てるための重要な役割をもつという意味で、竹中さんと高橋さんは似ているのかもしれません。

そんな二組が、『REBIRTH PROJECT』とコラボエーションすることで主役となり、伝統工芸に新たな歴史を刷り込みます。